まとめ
- まずは、炎症を抑えて症状を落ち着かせるために「ステロイド薬」による治療が行われ、効果が不十分な場合は「生物学的製剤」と呼ばれる注射薬が投与されます
- 症状が落ち着いたら、ステロイド薬を可能な限り減らしていきます
EGPAの治療は薬物療法が中心
EGPAの治療は、薬による治療(薬物療法)が中心になります1)。
EGPAは血管に炎症が起こり、全身に影響が及ぶ病気であるため、まずは炎症をしっかり抑えることが大切です。
EGPAの一般的な薬物治療のステップ
初期の治療(導入療法)
治療の最初の段階では、炎症を抑えることができる「ステロイド薬」が用いられます。症状に応じてステロイド薬の量を調整しながら治療を進めます1,2)。
症状が比較的軽い場合は、内服のステロイド薬で治療を始めます。症状が重い場合には、点滴によるステロイド薬の投与が必要となる場合もあります。
また、ステロイド薬のほか、必要に応じて免疫の働きを調整する薬(免疫抑制薬)を用いて症状を抑えることもあります1,2)。
上記の治療で十分な効果が得られない場合、「生物学的製剤」と呼ばれる注射薬が用いられます1, 2, 3)。炎症にかかわる物質や好酸球に作用し、血液中の好酸球を減少させます。
その後の治療(維持療法、症状に応じた追加治療)
異常に増加した好酸球数が減少し血管の炎症が抑えられ症状が落ち着いた状態を「寛解」といいます。EGPAの治療では、まずこの寛解の状態をめざすことが目標になります2)。
寛解達成後は、再び病状が悪化することなく、安定した状態が続くよう、ステロイド薬の量を調節したりして治療を継続していきます1,2)。
ステロイド薬は長く使い続けることで体にさまざまな影響が出る場合があるため、日本のEGPA診療ガイドラインでは症状をみながらできるだけ少ない量に減らしていくことが勧められています4)。
生物学的製剤によって、ステロイド薬の量を減らしたり中止したりできる患者さんもいます3)。
〈参考文献〉
- 難病情報センターホームページ(https://www.nanbyou.or.jp/entry/3877)
- ANCA関連血管炎診療ガイドライン2023(https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00814/)
- 谷口正実, 他:好酸球性多発血管炎性肉芽腫症. 呼吸器ジャーナル. 2026; 74(1):78-85.
- 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患政策研究事業(編).ANCA関連血管炎 診療ガイドライン2023, 診断と治療社.